平川紀道は1982年生まれ。北海道を拠点に活動。2004年よりコンピューター・プログラミングを用いた映像・音響インスタレーションを制作。「Typingmonkeys」としてライブ・パフォーマンスを発表する一方、池田亮司、大友良英、三上晴子らの作品制作に参加するなど、多彩な活動を展開。Kavli IPMU(カブリ数物連携宇宙研究機構)における滞在制作(2016年)を経て、高次元空間における美をテーマとする映像と音響によるプロジェクト「datum」を、豊田市美術館、札幌国際芸術祭プレイベント、六本木クロッシング2019等で発表。平川の実践は美や崇高といった人間固有の概念を、人間が身体感覚で感知できる範疇を超えて追求する試みでもあり、その作品は「時間」とは、「宇宙」とは、「世界」とは、そして「私」とは何かを問い続ける装置である。
近年の主な展覧会に、「Circular piece」(Omotesando Cross Event Space、東京、2024年)「Vaghe onde sole」(Omotesando Crossing Park、東京、2024年)、「札幌国際芸術祭 2024」(札幌文化芸術交流センター SCARTS、札幌、2024年)、「文化庁メディア芸術祭 25周年企画展」(寺田倉庫B&C HALL / E HALL、東京、2023年)「human property (alien territory) pt.2 - works in progress」(Yutaka Kikutake Gallery、東京、2022年)など。主な受賞歴に、「アルス・エレクトロニカ2008」インタラクティブ部門準グランプリ、2004年「文化庁メディア芸術祭」アート部門優秀賞受賞など。