三瓶玲奈は1992年愛知県生まれ。現在は東京都を主に、国内では関東・中部地方などを拠点に活動。「知覚とイメージ」の関係性を追求する絵画表現に取り組んでいる。個々の体験や記憶に左右されないフラットで中立的なイメージの成立、およびそれらが深く感受されるための条件を考察し、植物、水の入ったコップ、あるいは木漏れ日など誰もが目にする日常のありふれた光景をモティーフに描く。線や色、あるいは光や温度といった諸要素についてのシリーズを展開するほか、近年ではベルクソンの「物質と記憶」などを参照した作品群を制作。三瓶の作品は、高い抽象性を帯びながら、湿度や温度、手触りといった触感を喚起する特徴があり、どこか温かく、親しみを感じさせる。近年の主な個展に「光をつかむ」(Yutaka Kikutake Gallery、東京、2022年)「線を見る」(Yutaka Kikutake Gallery、2021年)、「色を見る」(Yutaka Kikutake Galler、2020年)、「project N 69 三瓶玲奈」(東京オペラシティアートギャラリー、東京、2017年)および、主なグループ展に「VOCA展2020 現代美術の展望―新しい平面の作家たちー」(上野の森美術館、東京、2020年)など。主な受賞歴に、2021年「公益財団法人豊田市文化振興財団 豊田文化新人賞」、2019年 「アーツ・チャレンジ 2019」入選、2012年「トーキョーワンダーウォール公募 2012」トーキョーワンダーウォール賞など。
主な収蔵先に、愛知県美術館、愛知県豊田市。