Yutaka Kikutake Galleryでは、11 月 28 日(土)から 12 月 26 日(土)まで、藤田はるかの個展「winter」を開催いたします。Yutaka Kikutake Galleryでの初めての個展となる本展では、藤田が長年に渡って撮り続けてきた雪の世界の写真から 9 点の作品を展示いたします。
藤田はるかは、1972 年宮城県仙台市生まれ。1998 年に渡英し、現在は東京を拠点に活動しています。自身の生まれ育った場所にも通じる冬の雪の世界に魅せられ撮影を続けてきた藤田は、故郷に被害をもたらした 2011 年に発生した東日本大震災を機に、震災以降の故郷の様子を記録し、それまで撮影してきた写真とともに作品集「いくつもの音のない川」(2014 年刊)を纏め上げました。
今回の展覧会では、「いくつもの音のない川」を纏め上げる一方で、藤田がライフワークのように撮り続けてきた雪の世界から、今回初めて発表される作品を展示します。雪に覆われ匿名性を増した白銀の世界では、足元に広がっているはずのその土地固有の大地、そして、その土地ならではの空気がそれぞれの土地の証となります。東北の地はもちろん、北海道、ロシア、ヨーロッパのいくつかの国にまたがって撮影された作品は、抽象的な画面を成しながらも、丹念に切り取られた構図を通して、その土地固有の空気を細やかに伝えるような作品を是非ご覧ください。
本展の開催時期に合わせて同タイトルの作品集『winter』が HeHe より刊行予定です。
【作品集『winter』詳細】
刊行:HeHe ブックデザイン:田中義久 判型:A4 判変形(280 x 210 mm)
ソフトカバー/96 ページ(カラー図版 29 点)
テキスト:日英 翻訳:増田知香 定価:4,200 円(税別)