Yutaka Kikutake Galleryでは、9月10日(土)から10月15日(土)まで、向山喜章個展「Luminous / Lunar」を開催いたします。Yutaka Kikutake Galleryでの初めての個展となる本展では、向山が長年に渡って取り組みを続けてきたワックスを素材にした作品7点に加えて、初めての試みとなるキャンバス作品8点の作品を発表いたします。
向山は、1968年大阪府に生まれ、現在は東京を拠点に活動しています。幼少期を日本有数の密教の伽藍が立ち並ぶ高野山で過ごし、周囲の静謐な環境やそこに存在する仏教美術に触れてきた原体験は、初期より一貫してモチーフとして扱ってきた光という根源的な存在態へと向山を向かわせました。代表作ともいえるワックスを用いた作品では、光に姿を与え固定化するような試みを続けています。様々な色相がワックスとともに固定化された作品は不可視の領域を可視化させ、美という概念そのものを問いにかけるようで、高い評価を得てきました。また、本展で発表される幾重にも塗り重ねられた水彩が光の照射とともに変化する新作「Lunar」では、光があたかも呼吸をするかのようにキャンバスの上で姿を変えます。
不可視の領域を可視化させたワックス作品が「Luminous(光)」と、そして、不可視性をさらに突き詰めた先に広がる挑戦的な試みであるキャンバス作品が「Lunar(月)」と名付けられ展示された空間では、光の織り成す豊かな色相を感受することができるのです。
■宇宙と芸術展のお知らせ
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
会期:2016年7月30日(土)-2017年1月9日(月・祝)
トークセッション「芸術の中の宇宙観」:10月4日(火)19:00 – 21:00
*本展に関するお問い合わせは美術館までお願いいたします。