石田尚志 x Nerhol

PERFORMANCE / 8.6.2015

Past
Yutaka Kikutake Gallery, Tokyo
2015年9月12日(土) -10月10日(土)
13:00 - 18:00

2015年8月6日、現代音楽のイベント「ミュージック・トゥディ・トーキョー」のプログラムの1つとして、石田尚志とNerholによるパフォーマンスが開催されました。

線を一コマずつ描いては撮影するドローイングアニメーションという手法を用いて、空間のなかに増殖する線や移動する点といった運動性を介入させ、空間の質をさまざまに変容させるインスタレーションを発表する傍ら、即興性の高いドローイングによって、描く行為の可能性を押し広げていく石田尚志。撮影した被写体やインターネット空間に存在するイメージ等を印刷して何百層にも重ねた支持体に、細かい彫り込みを重ねて描くことで歪ませ、モノのもつ記憶やアイデンティティに謎をかけるような作品を制作するNerhol。両者による初めてのパフォーマンスの場となった8月6日の夜、濃密な1時間のパフォーマンスを通して5つの作品が生み出されました。

 

パフォーマンスでは、石田が描き、Nerholが彫り、組み立てるという作業が繰り返されました。身体を多彩に使って生み出される抑揚とともに石田が描いた線と、それを停止させたり、拡散させたりするようにNerholによって彫り込まれ、積み重ねられた紙の層。両者が、ときに深く交錯するように、ときに観察し合うようにして生み出された作品は、「作品」が立ち上がる瞬間の多孔的な軌跡とともに今もなお生成変化していきそうな躍動感を湛えて、観者に迫ってくるようです。

本展では、パフォーマンスを経て生み出された作品に加え、映像作家・鈴木余位によるパフォーマンスのドキュメント映像作品も展示いたします。この機会に是非ご覧ください。

“PERFORMANCE / 8.6.2015” Courtesy of YKG Gallery